「入試の概要」

ルーマニアの医学部入試における「試験科目」

ルーマニアの医学部入試では、ほとんどの医科大学が受験(入学審査)の際に学科の「筆記試験」と「面接試験(口頭試問)」を行っていません。

※一部の医科大学では「学科(理科)や(英語)筆記試験」あるいは「志望動機に関する英語のインタビュー(OnLine)」が求められます

 

では、どのような基準で入学希望者を選抜しているのでしょう。


「入学試験」に代わる「入学審査」

主要な判定基準は主に次の二項目となります。

《英語力》 

医科大学によって異なりますが、原則「B2レベル」以上が好ましいです。

文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」H30年3月

 ↑DropBoxを使用しています↑安全にご利用いただけます↑

※一部の大学では「B1レベル」(CEFR基準)からチャレンジが可能です

※入学後の授業についてゆくためにも英語力UPは必須です

※入試の科目試験が不要な分、申請手続き前~入学までに【英語力UP】へ全力投入を!

《成績証明書》

高校の「成績証明書」による基礎学力の審査が必要になります。

合否ラインなどは明らかにされておりませんが、各大学の前年までの傾向でおおよそのめどを立てて志望校を絞り込むという合格への戦略策定が大切になってきます。


申請に必要な書類

申請には「高校の成績証明書」のほかに「高校の卒業証明書(または卒業見込み証明書)」「戸籍抄本(戸籍謄本は必要ありません)」「住民票」「健康診断結果」「パスポートのコピー」などが必要です。

※「印鑑証明書」を求められることはありません(エージェントによって提出を求めますが、大学への申請手続には不要です)

これらの書類は「外務省」及び「公証人役場」によって「アポスティーユ認証」を受け、その後ルーマニア政府公認の通訳士によって「ルーマニア語へ翻訳」し「ルーマニアでの公証」を受ける必要があります。

※一部の大学については、高校在学時の教師からの「推薦状」、課外活動の証明書(赤十字やその他ボランティア活動)が「加点要素」になるケースがあります(必須要素ではありません)

※詳細の説明が必要な方はMSAのHP「問合せ欄」よりご連絡ください


特記事項

本来、高校での基礎学力を審査する方式としてルーマニアで正式に採用されているのが「バカロレア方式」による「スコアの証明」になります。(「バカロレア」はEUでの教育水準の評価方式で広く採用されています)

日本人の場合は「バカロレア校」を卒業している人が少ないので、卒業高校から発行される「成績証明書(翻訳)」で代用しているわけです。

 


これまでの「ルーマニア医学部入試」

かつては志願者がそれほど多くなく、ルーマニアの各医科大学はいずれも【入り易い&学費も安い】でした。

その結果、ルーマニア国内の各医学部は定員に対し応募者の数が適度にバランスしていたこともあり比較的「入学時のハードル」が低いと言われた時期もありました。ただし「卒業(医師免許取得)」までのプロセスを見ると他国での医学部留学と何ら変わらない量の努力を求められる仕組みになっています。 


今後の「ルーマニア医学部入試」の見通し

近年では次第に様子が変化しています。

今後は下記①②③の理由で、ルーマニア医学部への入学希望者は一層増加する傾向にあると考えられます。

※「英語コース(留学生)」の定員に対し応募者の増加が顕著になったことで入学審査における「倍率」に影響が出ている

① 東欧(特にルーマニア)はEU域内の各国との比較でコストパフォーマンス(生活費・学費)に優れ⇒EU域内の各国から越境での入学希望者が増加中(2024年から実施される「シェンゲン協定の条件変更」によってさらに加速が見込まれる。西欧との比較でルーマニアはインフレ度合いが低いことも要因となる)

② 中東エリアからの留学生は以前から多く、全体に占める割合でもエリア別で最も多い。EU域内での医師資格が得られるGatewayとしてのルーマニア医学部の魅力は中東エリアで評価が高く、今後も減少する要因は見込まれない

③ アジア勢の中欧・東欧への医学部留学について、中国・韓国・インドからの志願者も注目しており、今後は同方面からの志願者のさらなる増加が予想される

 

これらの状況を踏まえ、ルーマニア医科大学の入学審査において「定員」に対し「応募者」が顕著に増加していることから、今後の入学審査の在り方そのものも厳しい内容に変わる可能性(「筆記試験」導入など)もあります。


ルーマニア以外からの留学生と共に
ルーマニア以外からの留学生と共に

日本人留学生の動向

 

従前からハンガリーの医学部へは多くの日本人留学生がいました。

ハンガリーは最近の「東欧医学部留学」ブームの中でも相変わらずの人気を維持しています。

 

一方、日本人の「ルーマニア医学部留学」については最近まであまり知られていませんでしたが、熱心な留学エージェントによる広告などのおかげで急速に認知が広がりつつあります。


MSA「留学予備校」授業風景
MSA「留学予備校」授業風景

ルーマニア医科大学の「入学金」

 

現在、どの医科大学も「入学金」は必要ありません。

 


ルーマニア医学部の「学費」:2023年時点

現在の学費は、国立:€6,000~€8,000(年額)、私立:€7,500~€12,000(年額)となっています。

ここ数年、学費は「値上がり傾向」にあります。

入学時に設定されている学費は卒業時まで固定されますので「途中から急に高くなった」と言う事態は発生しないと思われます。(大学により異なる場合有)


スケジュール

「募集要項の発表時期」「募集期間」「審査書類提出(期限)」「合格発表」の時期は各大学で異なります。

※詳しくは「各コースと料金のご案内」でご確認ください

※個別の大学について、詳しい内容をお知りになりたい方は「問合せ欄」からご連絡ください